円滑に進めるための調整役「スクラムマスター」
必要なメンバーとその役割チーム内には役割を持つ人がいる
スクラム開発のチームに上下関係のようなものはなく、メンバーは同じ立場で協力することが基本ですが、プロダクトオーナーとスクラムマスターは特別な役割を持っているメンバーです。ここでは、スクラムマスターについて詳しくご紹介していきます。
スクラムマスターとは
チーム全員で情報を共有し、一丸となって目標を達成するためには、メンバー同士の状況を全員がしっかりと把握することが重要です。スクラム開発では、毎朝少しの時間を作ってデイリースクラムというミーティングを行いますが、メンバーはそこで自分の受け持っている仕事についての経過報告とその日の予定について述べ、問題点があれば些細なことでも報告します。そこで出てきた問題を全てまとめる役割を担っているのが「スクラムマスター」です。プロダクトオーナーはプロジェクトの内容やメンバーの状況などの幅広い情報を扱う役割ですが、スクラムマスターは、チームが仕事をする上で障害となっている点を専門に扱うのが仕事です。デイリースクラムで解決できない問題は一旦スクラムマスターが引き取ってリスト化し、集められた問題の中から解決すべき優先度の高いものをチームに提示し、チームでの解決を促すのが基本です。
しかし、場合によってはチーム内で解決が難しいこともあるので、そのような時にはスクラムマスターが他のスクラムマスターやチーム外の詳しい人に相談することもあります。
スクラムマスターは調整役
スクラムマスターは、チームが抱える問題や開発の妨げになる障害を取り除かなければなりませんが、独断で解決してしまったり、一方的にチームに解決策を押し付けたりしないように注意する必要があります。大切なのは、チームにとって今解決すべき重要度の高い問題は何かを見極めて、それをチームに情報として出していくことです。そうすることで、メンバーが問題について共通の認識を持つことができますし、それぞれのアイデアを出しながら一緒に解決策を考えることができます。
スクラム開発の場合、チームで考えるということがとても重要なことですが、メンバーがそれぞれの持ち味を存分に発揮できる環境を作るためにはどうしたらいいかについて、プロダクトオーナーとスクラムマスターがよく相談する必要もあるでしょう。結果としてチームにさらなる努力が求められる状況であれば、スプリントで行われる作業の優先度が変更になることもあるでしょう。スクラムマスターは、大小様々な問題点について把握しているので、自分で対応できる問題は解決してしまいたくなることもあるかもしれませんが、チームを成長させていくためにも情報はしっかりと提示し、メンバー全員が問題を把握して考えることができるように努めることがとても大切です。
こちらの記事も参考に
経験があれば転職・フリーランスも
スクラム開発を経験したエンジニアは、その開発手法により培った高いコミュニケーション力と新しい環境への順能力を武器に、転職やフリーランス成功への道が開けます。ただし、キャリアアップを視野に入れて行動を試みるエンジニアは数多くいることを忘れてはなりません。そうしたライバルと差をつけ成功させるには、有益な情報収集と強力なサポート力を期待できる転職エージェント選びが重要です。良い仕事に巡り合うためにも、転職エージェントやフリーランス向けエージェントは慎重に選びましょう。
「スクラム現場ガイド」読書会に参加する
思ったようにチームが機能せず、せっかくスクラム開発を採用していてもそれが成果につながらなくて迷いを感じている人や、これからスクラム開発を採用してみようと考えている人であれば、「スクラム現場ガイド」読書会に参加してみるとスクラム開発についての理解を深めることができ、問題の解決方法を見つけることができるでしょう。この会は「スクラム現場ガイド」を持参することができる人であれば、誰でも無料で参加することができます。
方向性を決める舵取り役「プロダクトオーナー」
スクラム開発のチームに関わるメンバーは少数で、何をするにしても全員で情報を共有しながら一緒に考えて行動するのが原則です。そのため、メンバーに指示を与えるような役割を持つ人はいませんが、情報を提供する役割を担う「プロダクトオーナー」がチームの舵取り役となります。プロダクトオーナーは、開発するプロダクトについてのことやメンバーのことなどについての詳細な情報を把握し、必要な情報をまとめてチームに提示し、全員で共有できるようにします。